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2017年10月 2日 (月曜日)

日本の中の外国。外資労働者の労働条件問題は深刻。

ノーベルバイオケアジャパンの労組(東京統一管理職ユニオンの職場支部)のHP開設について、一つ前にアップしましたが、このノーベルバイオケアジャパンに典型的なように、現在日本の「外資」で働く労働者の労働環境や労働条件がかなり悪くなってきているのではないか?という感じがします。

少なくとも10年前ほどまでは、日本の「外資」(この場合は欧米資本)労働者は、比較的恵まれた労働者でした。しかし、現在はそれほどではありません。最近では日本市場の縮小に伴って、日本法人はアジアあるいはアジア太平洋地域本部の直下に置かれていて、その運営については、その日本法人には決定権がなく、ただ、形だけの「代表取締役」や「人事担当者」が短期間で交代し続けるという状況が一般的になっています。

代表取締役や人事担当役員は、ただ本部やアジア地域本部の意向を受けてそれを実現するだけの場合があり、そのようなときに日本の労働法を無視することも多くあります。

典型的なのは、人員整理で、ただ、アジアや欧米本国の「上」が決めたのを強制的に実行する。その場合、ヨーロッパでは当然とされる解雇者の社会的保護がないまま人員整理が行われたり(本部は日本の社会保障状況などはかまっていない)、逆に日本よりも権利が制限されているアジアの国の「解雇慣例」が押し通されたりします。

ひどいケースとしては欧州本部の役員らしき者(日本法人の社員でも役員でもない、本部の副社長の肩書き)が日本法人の労働者に懲戒通知を出し、それが実行されている例(東京統一管理職ユニオンのメンリッケヘルスケア事件=都労働委員会で係争中)すらあるのです。

このようなケースにおいて、日本法人には「なぜ、人員整理必要なのか」「なぜ、雇用契約が守られないのか」ということすら分からない場合もあります。日本法人の役員はただ「アジアが決めたから」「本部が決めたから」としか言えないのです(その程度の一時的な役員達なのです)。これは整理解雇に当たっては整理解雇の要件を満たさず、また労働条件変更に関しては、労働契約法を守っていないということです。そもそも、日本の第三者が正確に判断できる日本語の雇用契約すらない場合も多くあります。まるで植民地か経済特区的な労働環境があります。

日本の外国籍労働者問題といえば、これまでは主にアジア地域や南米地域から日本に来て働く労働者の問題でした。この問題はいまだに解決しないどころか「技能実習生問題」など、さらに深刻化していますが、もう一つ、日本における外国人労働者問題には、日本法人における「日本人労働者」つまり外資企業にとっての「外国籍労働者」に生じている問題もある、ことに注目していきたく思います。

それにしても、ノーベルバイオケアジャパンの時間外賃金不支給問題は悪質です。これでは「外資ブラック」です。会社側が日本の労働法規を遵守するよう強く求めたく思います。

ノーベルバイオケアジャパン社の労組がホームページ開設

東京統一管理職ユニオンの職場支部である「ノーベルバイオケアジャパン支部」がホームページを開設したとの情報を得ましたので、以下にアドレスを掲載いたします。

http://www.mu-tokyo.com/nobelbiocare.html

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