事務所を北参道に移しました(2021年4月)。そして新たな活動へ。
東京パラオリの人流があふれるために、コロナ自衛で事務所での面談などの活動を控えていましたが、徐々に活動を再開中。
この間に事務所を千駄ヶ谷2丁目から4丁目へ、少し移動しました。
今後ともよろしくお願いいたします。
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東京パラオリの人流があふれるために、コロナ自衛で事務所での面談などの活動を控えていましたが、徐々に活動を再開中。
この間に事務所を千駄ヶ谷2丁目から4丁目へ、少し移動しました。
今後ともよろしくお願いいたします。
今年は、「改元」がらみでGWが10連休になるいうことですが、5月1日はメーデー。
全世界で労働条件や労働環境、そして労働政策についての要求を掲げた労働者の集会とデモが一斉に行われます。これは国際的なスタンダードです。
日本でもこの世界的な労働者・労働組合の行動と企画・取り組みが各地で行われます。
東京は日比谷公園(主に全労協系)と代々木公園(主に全労連系)が取り組まれます。
ネットワークユニオン東京(NU東京)は、日比谷野外音楽堂で午前10時から開催される「日比谷メーデー」に参加します。日比谷野外音楽堂で集会の後は、新橋までデモ。
是非ともご参加を。
1998年2月27日に労働組合ネットワークユニオン東京が結成されてから、今年で20年。NU東京では20年を記念する企画をいくつか行っていますが、その一つとして6月30日に「祝う会」が渋谷勤労福祉会館で行われました。
この会は、とにかく「20年活動できた」ことを祝い、組合員や仲間の労働組合と20年を振り返るものとなりました。参加者は組合員、他労組来賓、弁護士(8名)などの約80名。結成の経過からみて「親」である、東京管理職ユニオンと東京統一管理職ユニオンの両組合委員長も駆けつけていただき、終始和やかに進行できました。
この会の直前には、参議院で「働き方改革」法が自民党が国民民主党なども抱き込んで成立する大問題がありました。労働組合・ユニオンの活動は更に強められなければならない情勢です。NU東京は今後も小さいながらも、労働者の権利と生活のために原則的に活動していきたく思います。
写真は、20年を祝う会で、東京東部総行動の「行動案内旗=先導旗」をNU東京20年を記念して作成、東部総行動実行委員会にお渡ししたときのもの。2枚目は、この会第2部(午後6時から)の記念講演の模様です(講師は全国一般東京南部書記長の中島由美子さん)。中島さんからは、現在のユニオン、労働組合の問題点を、ざっくばらんに語っていただきました。
安倍政権のもとで進められている「働き方改革」。賃上げ、同一労働同一賃金などの人気取り的なアドバルーンはいずれかけ声だけで消えていき、いまは、時間外労働問題が焦点化しています。
時間外労働問題は、過酷な長時間労働によって、労働者の健康と命が奪われている現在の状況を変えるためのように見えました。少なくとも当初は「過労死をなくす」「ゆとりある生活を実現する」などとの名目がありました。
しかし、これもアベノミクスの特徴であるかけ声倒れ。
いまは、「働き方改革」の焦点は、月100時間の時間外労働を法的に認めるかどうかという問題になっています。
この月100時間(あるいは労働者代表?とされる連合のいう80時間)の時間外労働という問題は、「残業をしないと生活できる賃金にならない」という現実も反映しています。長時間外労働がまん延している実態を前提とした論議は根本的に間違いではないと思います。
世襲的富裕層で特権的社会階層に属している安倍氏や麻生氏には、月80-100時間も低賃金で働く労働現場の現実感などありません。アベノミクスの、どの「矢」かは知りませんが、多少の「賃上げ」が実現しても、残業しなければ生活できない賃金水準での労働者がいかに多くいるかはわからないでしょう。一方、数字だけ見ると日本の労働者は残業をいとわず一生懸命働いているかのように見えます。安倍氏や麻生氏には「日本を支えている勤勉な労働者」に見えるのかもしれません。ほんとうは残業などしたくないのに・・・・。
企業、いや、今や多くの企業の形態となっている、ホールディングカンパニーという名の資本は、常に利益追求なので、長時間労働でも、効率的で、好きなように労働者を使える(好きなだけの時間を働かさせることができる)システムが良いに決まっています。だから時間外労働の基準は、企業の必要性があればいくらでも緩くしたいと思うのも当然です。
そして、連合に代表される「労働側代表」は、基本的に大企業(か公務員の労働組合)で、そこに働いている労働者の雇用条件は恵まれています。単に賃金水準だけでなく、福利厚生から、年次有給休暇その他の休暇の制度と、その取得状況からも、恵まれた状態にあります。さらに、この恵まれた状況の労働者は、より労働条件の悪い子会社、その下請け、孫請け、関連企業によって支えられています。だいたい、子会社辺りから労働組合がなく、下請けになるに従って労働条件は劣化して、最底辺は最低賃金が保証されているかどうか? 労基法が守られているか?という状態に至ります。そして、この「下流」労働者が実は日本の労働者の多数を占めています。それは、低賃金・長時間労働をしなければ生活できない状態にある労働者層でもあります。
いま、政府・資本・連合によって、あれこれと残業時間の上限が語られていると、実際に長時間労働の現場にいるこれら「下流」労働者の問題は出てきません。
長時間労働問題を考えるとき、「上流」の労働者のことばかり見ているととんでもないことになるのです。「下流」では、親会社や元請け企業から降りてくる仕事は常に「緊急な仕事」であり「やむを得ない時間外労働の状況」です。だから、これらの労働者の時間外労働の限度は、限度ぎりぎりになっていきます。そして、いったん、長時間労働が常態化すると、今度はその時間外労働分の賃金を含んだ賃金が、生活の基礎になっていきます。時間外労働のない生活ができなくて、「時間外労働がなくなると困る」労働者達はこうして生まれていきます。
労働者の要求は、すべての労働者が1日8時間、週40時間の労働で生活できる賃金、健康で文化的な生活ができる社会の実現です。
月80~100時間の過労死レベル労働を合法化する動きには断固反対したく思います。
日本における合同労組の結成は、戦前は左翼的イデオロギーのもとで、そして戦後はGHQの戦後民主化政策と総評の「中小対策オルグ」配置によって進められてきました。
ここでいう合同労組は、職場組織を作ること、あるいは職場組織単位の活動を前提としての合同労組です。この合同労組の形成と運営には、その地域や産業(産別)に対応して配置されたオルグ(オルガナイザー:労働組合の組織者)が当たりました。
戦後(とくに1950年代から70年代)は、大企業労組ではカバーできない中小企業の労働者の組織化のために、オルグが地域に張り付いて、文字通り労働者を一人ひとり合同労組にオルグして、そしてその企業で一定の影響力を行使できる段階になると職場組織を「公然化」(組合作りが経営側に知られると、その切り崩しが行われるために、職場組織の結成通告までは、経営側に知られないように組合を準備する)しました。公然化後は同じ地域や同じ業種の労働組合の力を借りて、労働者の要求実現のために活動する形になります。
この、戦前・戦後タイプの合同労組(以後、「合同労組オリジナル」とします)とはあくまでも職場組織を前提とした合同労組なのです。この場合の「個人加盟」とは、労働組合を準備するための地域合同労組などへの個人加盟であり、その職場組合組織が結成された以降は、その職場組織の上部団体への個人加盟ということになることが多かったのです(組合結成後に、その合同労組が「企業内組合」化して、合同労組から離れてしまう場合は、その企業内労組への個人加盟となります)。
ところで、昨今の個人加盟労働組合(地域ユニオンや課題別ユニオン=これを仮に「ユニオンタイプ」とします)の場合、「個人加盟」の意味合いが「合同労組オリジナル」とはかなり性格が違います。
「ユニオンタイプ」では、「合同労組オリジナル」のように、オルガナイザーが地域でビラを配ったり、職場近くの労働者のたまり場(職場近くの居酒屋とか、地域の文化・スポーツサークルとか)で顔見知りになったりした労働者をオルグ(組合へ勧誘して)して加入させる、という経過をとらないことが多いのです。どのような形をとるかと言えば、ホームページやブログあるいはSNSなどのWEB情報、マスメディアの報道などによって、個別労働問題(解雇や退職勧奨やハラスメント、病気休職問題など)の相談や解決を求めて、個人労働者の方から労働組合に接触をしてくるのです。そして、ユニオンはこの相談に対応する中で、その相談に来た個人の問題の解決について、雇用主に対して団体交渉を申し入れます。「合同労組オリジナル」タイプでの公然化は、ユニオンタイプではいわば「ひとり公然化」として行われることが多いのです(ただし、オリジナルタイプの伝統を持つ「合同労組」は現在でも、一定の組合員が揃うまでは公然化しないことがあります)。
労働相談から、短期間のうちに労働組合に加入して、個人組合員の労働条件や労働環境について団結権と団交権を行使する。これがユニオンタイプの活動の特徴で、だから、ユニオンタイプは完全個人型合同労組ともいえます。
このオリジナルタイプからユニオンタイプへの「個人加盟」の変化にはそれなりの背景があると考えられます。詳しくは次回以降に考えたく思いますが、変化の背景として次のようなことが挙げられます。
1、労働組合の企業内化:企業別組合が企業内の労働管理部門的な役割になってしまい、地域の労働者の生活や権利について関心がなくなったこと(とくに、産業別大企業労組は無関心)
2、産業構造の変化:戦前・戦後の労働集約型で工業中心の「職場」から商業、金融、サービス業中心となり(1980年代が変わり目)、労働形態、就業状況が大きく変化したこと
3、一つの職場に働く労働者の居住地が多様化し、かつ遠隔地化したこと、あるいは個々人の思考の多様化によって、同じ職場に働く人が集まる場が少なくなった(社員旅行の中止などは象徴的)こと
4、情報処理手段の変化(IT革命以降)によって、一つの職場に働く人たちの情報交換の形態が大きく変わったこと
5、労働者一人一人の保有する情報量が桁違いに大きくなった(PCのHDD、あるいはデータ記憶媒体の中には、一人の人間が一生かけても読み切れないほどのデータが有り、また、個人が利用できるWEB上のデータは(労働分野に限っても)無限と思われるほどである、ということ
6、情報の横溢に反して、個人情報の保護や企業情報の秘密管理については厳格化されていて、特定の「他者」(隣で働いている人とか)の情報が得られにくい社会になっていること
以上の他にもまだあると思いますが、仕事と個人のあり方が数十年間の間に大きく変化した日本において、合同労組の活動スタイルや、個人加盟労組における「個人」の位置づけも大きく変化してきたのです。
(つづく)
カワセミ
私たちNU東京は、個人加盟方式のユニオン(労働組合)です。
しかし、考えてみれば、個人加盟でない労働組合などというものは存在するのでしょうか?
1)合同労組が、その加盟単位を職場労組組織とすれば、個人加盟でない
2)もしかしたら、会社に入ったら加盟することになっている企業内組合は個人加盟でない?
2)の場合は、やはり個人加盟です。形としては、まず企業内労働組合に、その企業の従業員として採用された個人が加入して、そして、その企業内組合に加入したことではじめて、その人が採用され得るのです。これをユニオンショップ制といいます。
ユニオンショップは、会社(雇用主)とその会社の労働組合が労働協約(労働組合と会社が取り結ぶ協定で、これは就業規則や労使協定よりも優先します)を結び、そのユニオンショップ協定を結んでいる労働組合の組合員でなければ社員として採用しないことになっているのです。要するに労働組合員であることが社員の条件になるのです。
このユニオンショップ協定においては、その対象を正社員の非管理職とする場合が多くありますが、その場合はパートやアルバイト、あるいは契約社員などの「非正規」従業員や管理職採用された従業員はユニオンショップの対象から外れます。
管理職をユニオンショップの対象(あるいは労働組合員の対象)から外すというのは、元々は。管理職を通しての労働組合への支配介入行為を防止するための手段であったので、それなりに納得できる面があります。しかし、「非正規」従業員を対象から外すのはどうか? ここは大いに議論が生じるところです。
話を戻します。とにかく、ユニオンショップは個人加盟の形式をとります(ユニオンショップ問題については今後触れていきます)。
で、つまり組織単位加盟による地域合同労組以外の労働組合は全て個人加盟労働組合なのです。
しかし、多くのユニオンは「個人加盟労働組合」「個人でも加盟できるユニオン」ということを前面に出して活動しています。私たちNU東京も、そう言えるかも・・・・
もう少し整理します。
実際は、個々人が加盟する労働組合(ユニオン)でも、その活動においては個人が単位にならないことがあります。それが職場組織です。○○ユニオン(○○労働組合)○○支部あるいは○○分会という形で、活動単位が支部あるいは分会とされている個人加盟ユニオンは多くあります。この場合、一人しかその会社・職場に組合員が存在しない場合、どうするのか?これまた、いくつかのケースがあって、
1)その職場に一人しか組合員がいなくても支部あるいは分会名を名乗る(そして全従業員の労働条件について要求を提示して堂々と労使間交渉を持っていく)
2)特定の地域に存在する職場に一人の組合員を集めて、その地域ごとの支部・分会を形成して、その支部・分会として組合員が存在する各企業の労働条件等について交渉していく)
3)はじめから、一人一人の組合員を組織単位として、その一人一人が働く職場での労働条件などについて、合同労組(ユニオン)が経営と交渉していく
となります。
1)と2)は、いわば古くからの合同労組のスタイルで、全国一般労働組合とか全統一労働組合は、この形を取ることが多く、3)はいわゆる「ユニオン型」で、その典型的なのが「管理職ユニオン」や「女性ユニオン」など、職場の結びつきというよりも労働者の地位・性別などの属性による労働組合です。「ユニオン型」(と仮にします)の合同労組の場合、個々人が直面している雇用問題をストレートに扱います。また、解雇・退職勧奨や休職問題、病気や職場いじめなどの個々人に関わる問題に対応しやすいという特質がある半面、企業・職場全体の雇用条件や労働環境問題には一工夫が必要(個人の持つ情報の限界もあり)という面があります。
当然、どの形式の労働組合、合同労組でも、労働三権(団結権、団交権、団体行動権=労働争議権)という、憲法28条のもとに活動できます。
つづく
(かわせみ)
私たちのユニオン(労働組合)が、合同労働組合であり、さらに「一人でも加入できる合同労働組合」(職場組織単位ではなく個人個人が加入する合同組合)であること、そして、それは全国一般労働組合という合同労働組合の系統上に位置づけられること、については前回までに書きました。
では、全国一般労働組合とは何か?「全国」はわかるが「一般労働組合」とは何か?あるいは「全国一般」「労働組合」と区切って、その名前の意味をとれば良いのか?
こんな疑問は、まず「一般的」には生じません。このような疑問を持つ人は、何らかの形で労働組合運動やその組織に接し(たとえば会社経営者とか労務担当とかの人)、、さて、いま私が直面しているこの組織の名前は、どういう意味を含んでいるのか?と考えるときにしか生じない「疑問」だと思います。
個々の労働組合の名称はどう付けてもかまいません。たとえば「紅葉」でも「かわせみ」でも良いのです。「労働組合かわせみは、以下の議題での団体交渉を、1週間以内に開催するよう会社に求めます」というような文書もありうるのです。これに対して、会社が「そんなふざけた名称の労働組合とは団体交渉を行わない、名前を会社にふさわしいものに変えろ」などとしたら、それは労働組合法違反となります(団体交渉拒否と組合活動への支配介入という、労働組合法第7条に定められている不当労働行為の二項と三項に当たります)。で、「労働組合かわせみ」ならば、まずは構成員が「鳥」のカワセミであるわけがありません。考えられることは組合員の多くがカワセミが好きだとか、会社のロゴやマスコットにカワセミが使われているとか、あるいは会社の敷地内にカワセミの営巣地とか餌場があって、なんとなく「かわせみ」といえば、その会社のイメージであるとか・・・・。とにかく労働組合名は会社や組合の何らかの性格・特徴を繁栄しているはずです(まったくイメージが結びつかない名前は、とても使いにくいので、まずは使われないと思います)。
全国一般労働組合とは、いま労働組合関係の人に、それもかなり民間の労働組合運動に関わっている人に聞けば、たぶん「それは中小企業の労働組合だよ」とか「いろいろな産業の中小規模企業の組合だ」とか「労働争議をよく行っている組合だ」などと答えてくれるはずです。
全国一般労働組合という名称は、「中小企業」の労働組合あるいは中小企業の労働運動と関連する名称のようです。
ここで、文献にあたります。
1981年に刊行された「戦後中小企業争議史」(労働教育センター)という本があります。書いたのは倉持米一氏。倉持さんは既に1984年の2月に63歳で他界されていますが、全国一般労働組合の結成には、その中心で尽力された方です。その「中小企業争議史」には合同労組のこと、全国一般労働組合のことが述べられています。
「その当時(1951年頃)、中小企業の労働組合を数多く抱えている単産といえば、全国金属、化学同盟、それに私たち全木産でした(中略)、中小企業労働者の組織化をどうすすめていくか、ということを集まって論議すれば、いつもカチャガチャ論争になりました。その論争は、端的にいえば、中小の労働組合を産業別に整理して、それぞれの単産が指導するとする“産業別整理論”と、各地域に、産業の違いをこえた合同労組をつくり、それを全国的に結集し、全体的、統一的な視野で中小企業労働運動を指導しようとする“合同労組論”の対立でした」(同書27ページ)
「“合同労組論”の基本的考え方は、(1)中小企業労働者の組織化に、全国的、統一的に対処する。(2)そのためには、各地域の実情を十分考慮に入れた地域合同労組を結成し、官公労、民間大単産の援助を受ける。(3)個人加盟を原則とする。という点にまとめられるだろうと思います」(同書28ページ)
そして全国規模の「一般産業」(木材・木製品産業、商業、サービス産業、事務)労働者などを対象とした合同労働組合である全国一般労働組合が結成されたといいます。
その全国一般労働組合の系譜を私たちNU東京は受け継いでいます。
ところで、全国一般労働組合が、中小企業の、その他一般の労働者を対象にして結成されたのは、いまから60年ほど前。その当時は、労働組合の組織率は35%ほどもあったといいます(現在は17%ほど)。そしてほとんどの労働組合は正規雇用の工場労働者によって成り立っていました。隔世の感があります。現在、日本の労働者の40%は派遣、契約、パートなどの「非正規」であり、また多くの労働者が働いている産業は商業、サービスであり、職種も事務・販売・営業が多くて、それらは、かつて少数で「その他労働者」とされていた「一般労働者」です。
現在は一般労働者の時代、しかも無権利で組織されていない一般労働者の時代である、ととらえ返すならば、今日における合同労働組合(地域ユニオンなど)の重要性が感じられます。
(かわせみ)
私たちの組合(労働組合ネットワークユニオン東京/NU東京)、は1998年2月27日に結成されました。当時の本部は板橋区の板橋1丁目。中山道沿いにありました。そして、その場所は「東京管理職ユニオン」の事務所でもありました。
私たちNU東京は、東京管理職ユニオン(当時の正式名称は全労協全国一般東京労働組合管理職ユニオン、現在その運動は、東京管理職ユニオン、東京統一管理職ユニオン、管理職ユニオン・関西に分かれながらも、それぞれの組織が引き継いでいます)の活動の中から生まれた組織なのです。
1993年12月に東京管理職ユニオンは労働組合に入れないといわれていた、管理職が一人でも加入できる労働組合として、やはり個人でも加入できる合同労働組合である「全労協全国一般東京労働組合(東京労組)」の一組織として結成されました(後、東京労組から独立)。そして、東京管理職ユニオンは、管理職が直面する労働問題とともに1990年代中期、日本に吹き荒れたリストラの嵐の中で強まっていた、職場いじめ問題やメンタルヘルス問題にも積極的に取り組み、「職場いじめ問題」「リストラ部屋問題」「過重労働によるメンタル問題」などを社会に提起しました。
このような、管理職ユニオンの多様な活動の中、管理職ユニオンには、管理職でない労働者も多く加入することになり(20数年前の当時は、まだ職場いじめ・嫌がらせ問題や、職場でのメンタルヘルス問題を取り上げる労働組合は数少なかったのです)、そして、これら管理職ユニオンに加入した「非管理職」労働者のためのユニオンを結成する必要が生まれたのです。
以上のような経過で、私たちNU東京は結成され、そして、結成以降は(全国の)嫌がらせ問題やメンタルヘルス問題に対応するようになり、結成直後から「倒産・リストラホットライン」「若者トラブル・ホットライン」などを必要に応じて開設し、その活動は多くのマスメディアも取り上げるようになりました。
やがて、管理職ユニオン・関西が西日本の「非管理職」のいじめ問題に取り組むようになり、また全国各地の地域ユニオンも積極的に職場いじめ問題やメンタルヘルス問題に取り組むようになったために、現在のように東京地域(とくに隅田川の東側の23区地域)の地域合同労組として、渋谷区の事務所で活動を行うようになりました。(途中1999年夏から2002年3月までは西新宿に事務所がありました)
以上が、私たちの組織の来歴です。整理すると旧総評全国一般労働組合東京地本北部が基になって形作られた「全国一般東京労組」を源流とし、東京管理職ユニオンを「親」にして形作られ、そして現在は独自の(小さいけれども)個人加盟地域合同労組/ユニオンとして、東京渋谷区に本部をもって活動しているのが、私たちNU東京です。
次回は、全国一般系の合同労組の特徴などについて記事をアップしたいと思います。
かわせみ
(続く)
このブログを始めてから、私たちの組合(ユニオン)のことについて、取り上げていないことに気がつきました。「別に開いているホームページをみてもらう」という意識があったためだと思いますが、それでも、やはり「自己紹介」は必要です。
ということで、これから数回は私たちの組合(ユニオン)の自己紹介と結成にいたる経過、活動の特徴などについて書いていきたく思います。
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私たちの組合(ユニオン)の名称は
労働組合ネットワークユニオン東京といいます。本部は東京都渋谷区千駄ヶ谷5-15-13にあります。
略称は「NU東京」です。
結成年月日は1998年2月27日。当時の所在地は板橋区(板橋駅と新板橋駅と下板橋駅の真ん中あたり)でした。
私たちの組合はいわゆる「個人加盟方式の合同労働組合」です。
☆合同労働組合とは
合同労働組合とは、いくつかの組合が集まって一つの組合を形成するという組織形態を持ちます。たとえば、板橋区にあるA産業の組合、B商店にある組合、C興業にある組合などなど、各企業ごとに作られた組合を一つの組織として、企業の外に本部を持つ労働組合として活動するスタイル。これを合同労働組合といいます。このようにして作られた合同労働組合は、たとえばその組合名を東京板橋合同労働組合とするならば、A産業の組合組織、B商店の組合組織、C興業の組合組織は、その東京板橋合同労組の「A産業支部(あるいはA産業分会)、B商店支部(あるいはB商店分会)、C興業の組合組織は「C興業支部(あるいはC興業分会)」などと位置づけて、その合同労働労働組合が定める(労働組合大会において定めます)の方針の下で各職場組織の活動が行われます。
合同労働組合の場合、その組合員の条件は一つの企業の従業員であることにはなく、その合同労組の「守備範囲」にある労働者ということになります。日本国憲法第28条に定められている労働三権(労働者の団結権、団体交渉権、団体行動権・争議・ストライキ権)は、この企業の外に存在する合同労働組合が持つことになります。当然、労働組合法や労働関係調整法に定められた「労働組合」は、合同労組の場合「企業の外」に存在することになります。
日本の多くの労働組合は企業別に組織され、その構成員はその企業の従業員(場合によっては正社員のみ)などとされていますが、これは企業別労働組合がその規約によって、企業外の労働者が加入できないように排他的に定めているからに過ぎません。本来労働組合はよりオープンなものです。
合同労働組合には、その組織対象(組合の「守備範囲」)を地域別、業種別、職種別、業態別など様々に定めることが出来ます。たとえば、地域を定めて、○○地域合同労働組合とした場合は○○地域に働いている労働者を対象として組織されます。業種別の合同労働組合の場合、たとえばIT技術者を対象にした場合、東京IT労働者合同労組(組合名称は自由なので、たとえば「東京ITワーカーズユニオン」などでもかまいません)というような名称となり、その対象とする業種の労働者を労働組合員として迎えます。職種別の合同労働組合としては「管理職ユニオン」などがわかりやすいと思います。管理職労働者を組織対象とする合同労働組合です。
合同労働組合には、一定の地域・職種・業種で働いている(あるいは失業している=失業者ユニオンという合同労組もかつて存在しました)労働者が様々な企業・法人から加入してくるのですが、それは必ずしも、その労働者が働く企業・法人に労働組合の組織(複数名が組合員として存在して活動している組合組織)があって、そこが職場組織として加入してくるということだけではありません。働いている個々人が一人一人、合同労働組合に加入するということもあります。このような合同労働組合は「個人でも加入できる合同労働組合」といわれています。
企業別組合は基本的に個人加入方式です。たとえばA産業労働組合というA産業の社員のみを対象としている企業別労働組合には、その企業に働くaさんbさんcは、個人としてA産業労働組合に加入するのです。だから、ともすると「個人ではいるのが合同労組」で組織ごとはいるのが「企業別組合」と思われがちですが(企業に入ると有無を言わさず特定の労働組合に加入することになる「ユニオンショップ組合」が大企業などに多いのでこう思いがちです)、基本は合同労組は組織単位(個人がその職場に職場組織を作ってから加入する)で行うという時代が戦後しばらくは続いたのです。これは戦後の日本の「民主的」な政策の一つの軸に「労働組合の結成」ということがあったので、職場単位で組合を作りやすかったという理由にもよるのです。
しかし、最近では合同労組の多くは個人加盟が中心となっています。このような組合は「個人加盟方式の(あるいは一人でも加入できる)合同労働組合」ですが、こう語るのが長々しくて面倒くさいので、簡単に「一人でも入れる労働組合」とか「個人加盟ユニオン」とか言います。
で、私たち労働組合ネットワークユニオン東京(NU東京)は「個人でも加入できる(職場単位でも加入できます)合同労働組合です。その組織対象は東京都とその周辺で働いている労働者で、業種・業態・職種は定めていません。
といっても、東京は広いので実際は、東京都の23区部の東部(隅田川以東)を除く地域を地域の目安とし、業種的・業態・職種的にはIT、アパレル、外資、公益法人(社団・財団・NPOなど)、医療、福祉、小売・サービス業、事務職、営業職、現業職などをカバーしています。また、労働者の国籍は問いません。
長くなったので、今回はここまで。
つづく。
(かわせみ)
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