日本は労働者不足。こんな時は、キチンと要求。
4月の有効求人倍数が1.48倍となって、バブル経済時の水準を超えたという。
「4月は完全失業率も2.8%と低く、雇用情勢は「売り手市場」の様相を強めている」と、5月30日の日本経済新聞は書いている。
人手不足(労働者不足)は、実はここ10年ほどの一貫した傾向でもある。そもそも、日本の総人口(労働者人口)が減少に入り、20XX年には1億人を切る」とは、いまや常識になっている。社会的格差の拡大(大多数者層の貧困化)と市場原理主義による福祉・社会保障の切り捨てが、子供を作りたくても作れない、生んでも育てられない、そもそも、結婚する気になれない、という世の中を作り出しているのだから、この人口減少には歯止めが全くかからないのだ。
だからこそ、政府は「高齢者」年齢を、次々と引き上げて、人々がいつまでも働けるような方向性を打ち出している(つまり、社会保障制度は破綻しているし、労働力不足が全く解消しないので、死ぬまで働いてください、ということ)。
安倍政権の「働き方改革」の方向性は、昨年あたりから明らかに、この「死ぬまで国民全員で働く」方向性を強めているのではないか?そして、一方では安倍・麻生のような富裕層は、自らの周りに利権腐敗を産み出しながら、ますます豊かになっていく。これが今の日本の姿であろう。このよな姿を変えよう!と、社会の変革を志して、興奮して少しばかり口滑ったり、やや過激にパロディ的なパフォーマンスを繰り広げようものなら、「体制の変革」を図る「テロ行為」とも言われかねない。「共謀罪」とはそのようなものであると思う。
で、今の日本は人不足、いくら外国籍労働者を急ぎ導入しようとしても、なかなか追いつかないし、研修とか、個人事業とか、ありとあらゆる名目で「労働基準法」などの法の網の目をくぐらせて、日本で外国籍労働者を無権利と不当な労働条件で働かせても、それは明らかに限界がある。
とにかく、職場にいない状態は、その職業が成り立たない状態である。大企業などは盛んに「青田買い」を行い、労働者の確保に躍起だが、中小零細企業は潰れるほかはない、ブラックな企業ならばこの世にはない方が良いが、日本の産業基盤である中堅・中小企業が立ちゆかなければ、日本は確実に終わるのである。いくらオリンピックやら観光産業やら、博打(カジノ)産業に力を入れても、ダメなのである。
だからこそ、私たち労働者や労働組合は、労働者がキチンと働ける職場環境や、生活できる労働条件を強く政府や企業に求めた行くべきだ。これが労働組合の基本であると思う。
なにしろ「原資」はある。
一握りの富裕層の取り過ぎをはき出させても良いし、森友や加計にみられるような金権腐敗、高級官僚の天下りなどが成り立たなくするだけでも、ずっと労働者の労働条件は良くなる。
しかし、こういうことを書くことが、やがて「テロ」的な言質となって、「共謀」として罰せられるようになるかも・・・・。それほど、安倍政権の「改憲」や「共謀罪」への思い込みは強い。彼らは、それなりに問題の本質をつかんでいるからだと思う。
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