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2011年3月25日 (金曜日)

東電作業員被曝事故。マスコミは「協力会社」という言葉を安易に使わず、客観的報道を!

東京電力福島原発の事故処理に当たっていた労働者が被曝しました。

以下、朝日新聞のサイトから引用します。

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 電源の復旧作業が続けられている東京電力の福島第一原子力発電所3号機で24日、ケーブルの敷設をしていた男性作業員3人が被曝(ひばく)した。東電によると、水に浸っていた2人の足のひざより下に局所的な放射線障害の可能性があるとして、2人を福島市内の病院に運んだ。今回の被災事故で、局所被曝の疑いで本格治療を受けるのは初めて。この影響で3号機の一部や付近での作業が中断、復旧に向けた作業は難航している。

 3人は20~30代の東電の協力会社の作業員。3号機で冷却装置の復旧に向けた作業中で、午前10時ごろから浸水したタービン建屋地下1階でケーブル敷設をしていた。

(以下略)

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危険かつ過酷な環境のもとで、事故処理に当たっている労働者達がいることを、私たちは一時も忘れてはならないと思います。

ところで、被曝した労働者が働いていた「協力会社」とはなんでしょうか?これは一般的な用語ではなく、特殊な用語ではないでしょうか。

東電関係の報道では、よくこの「協力会社」という用語が出てきますが、要するに東京電力とどのような関係にある会社なのでしょうか? 子会社なのか、下請け会社なのか、あるいは派遣? Web上の情報では、東電の社員よりもかなり低い労働条件で働いている人たちもいるようですし、今回の大地震で作業中に死亡した(原発事故ではなく)方も複数いるようです。

「協力」ということばは、あくまでも東京電力の立場によった表現です。客観的なものではありません。なにを「協力」しているというのでしょうか? 企業秘密の保持に協力?

マスコミはこのところを正確に伝えるべきです。この「協力」という言葉によって、記事・報道内容の客観性と具体性が急にあせてきます。逆に言えば、このような重要な情報を、曖昧に「協力会社」で済まそうとしている記者・報道機関はその資質が問われるということです。

マスコミ各社は、しきりに「東電社員」の事故処理にあたっての努力を報じていますが(それはそれで重要ですが)、実際に最も危険な作業に従事している「協力会社」の労働者の実態を報じなければ、事実を報じているとはいえません。

確かに、マスコミ各社にとっては東京電力は大スポンサーですが、だからといって、身内の集まりともいえる「記者会」に東電が提供する資料に依存しているのでは、「マスコミは東京電力の広報部」と思われても仕方がありません。

(雀)

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