働き過ぎでつらくて、あるいは病気で会社を辞めたいと思ったら。まず休みましょう。
ユニオンには「会社を辞めたい」という相談、「辞めるにあたっての条件交渉がうまくいかない」という相談が多く寄せられています。
深夜に及ぶ残業(賃金が支払われない不法なケースが目立ちます)や休日出勤で身体がもたないので辞めたい人、過重労働が原因と思われる「うつ」「自律神経失調」でもう働けないので辞めたいという人が、会社に「辞めたい」と言ったところ「辞めてもらっては困る」といわれたり「会社に損害を与えるのか」と強く留意されたり脅されたりして、困り果ててしまう事があるようです。
また、辞めるにあたって、先に「辞める」といって辞表(退職届)を提出した後に、残余の年次有給休暇や代休の取得を求め、これを断られるケースもあります。
トラブル回避のポイントは、「辞める」とは言わないことなのです。
ではどうするかというと。「休む」ことです。体がきつくて働けないのなら、まず休むことが必要です。残余の有給休暇などを使うこと。そしてきちんと医師の診断を受けて、休養が必要である旨の診断書を書いてもらいましょう。会社にきちんとした病休制度があればそれを活用しましょう。
身体をこわした状態、うつで働けなくなった状態で会社を辞めても、次の仕事はなかなかありません。また、「うつ」の場合は、自分の人生の転機ともいえる「転職」にふさわしい状態ではありません。
きちんと休んで体調を整えることが必要です。
ときどき、「辞めたいと」いう相談を寄せながら「休んでしまうと仕事が滞る」とか「休むとその後不利になる」とかと言う「会社人間」の典型みたいな方がいますが、よく考えてください。「辞めるより休むほうが難しい」などというのは本末転倒なのです。休んでみて、そして少しでも体調を整えてから、今後のことを考えましょう。
« コムスン、NOVA・・・、札付き企業の当たり前の破綻。 | トップページ | 2008年を労働組合運動再生の年にしましょう。 »
「心と体」カテゴリの記事
- 月100時間、2ヶ月連続80時間の時間外労働!過労死労働の合法化は許されない。(2017.03.13)
- 基本は週40時間労働。月80-100時間の時間外労働法制化には大反対。(2017.03.10)
- 「うつ」の治療は薬離れの時が難しい(ゆとりをもって、ゆっくりと)(2017.01.17)
- 「ブラック企業」手法が蔓延する日本。基本はカルト対策と同じで、企業から離れること。(2013.01.10)
- IT技術者の低賃金化と、「バーチャル会社」での過酷労働(2013.01.08)
「労働相談」カテゴリの記事
- 2024年内の相談受付は12月27日まで、新年は1月6日からです。(2024.12.12)
- 年末年始の相談受け付け(12月24日から1月9日までは相談受付けを休止いたします)。(2022.12.19)
- 保険外交員搾取(さくしゅ)被害弁護団が、2月14日に相談ホットラインを開設。(2019.02.18)
- 「突然の配転」の原因、労働者不足を認識できない会社の経営危機(2018.04.16)
- うつ病と診断されたら、無理せず、治療に専念を! (2017.01.08)
「仕事」カテゴリの記事
- 保険外交員搾取(さくしゅ)被害弁護団が、2月14日に相談ホットラインを開設。(2019.02.18)
- そんなことまで商売に?「退職代行業」に思う。(2018.07.30)
- 「突然の配転」の原因、労働者不足を認識できない会社の経営危機(2018.04.16)
- 定年後再雇用問題に見る。政策の矛盾と「働かせ方改革」(2018.04.04)
- 日本は労働者不足。こんな時は、キチンと要求。(2017.06.02)
「雇用条件」カテゴリの記事
- 5月1日(水)はメーデー。日比谷メーデーへの参加を!(2019.04.04)
- どこまで有効?「年5日の年次有給休暇の確実な取得」について考える。(2019.01.22)
- そんなことまで商売に?「退職代行業」に思う。(2018.07.30)
- 定年後再雇用問題に見る。政策の矛盾と「働かせ方改革」(2018.04.04)
- 政府の「働き方改革」、1月80-100時間の時間外労働時間限度は根本的に間違っている。(2017.03.13)
この記事へのコメントは終了しました。
« コムスン、NOVA・・・、札付き企業の当たり前の破綻。 | トップページ | 2008年を労働組合運動再生の年にしましょう。 »
コメント