雇用契約更新時の注意。
4月から5月にかけて、雇用契約あるいは年俸契約の更新や改定をめぐる相談が多くなります。相談内容は契約の不利益変更や、契約時を過ぎても契約が交わされないなどの内容です。
3月末更新・更改の場合でも、契約が形だけのものであったり、そもそも契約がいい加減に行われているような会社では、契約の更新・改定時が過ぎてから行われる場合があります。
雇用契約や年俸契約の更新・改定時には、文章をきちんとチェックしましょう。「前年度と同じだからいいね」とか「契約は形だけのものだから、とにかくサインして」などと言われても、変更箇所を確認しておきましょう(次回更新ができないなどの文言がないかどうか、実質的に減額していないかなど)。
また、雇用契約については、必ず文書で交わしましょう。そして、その交わした文書を使用者と労働者の双方が持つようにしましょう。労働相談を寄せる人の中には、「契約書を持っていない人」が時々います。これは後々トラブルを生むといえます。契約書は必ず受け取りましょう。
なお、3年以上同一内容の雇用契約書が交わされているような場合、すでに「有期雇用」といえなくなった、つまり期間を定めない(定年退職まで働ける)労働となったとも考えられるケースがあります。そのような場合はNU東京まで相談をお寄せ下さい。
最後に、雇用契約と年俸契約の性質の違いも押さえておきましょう。期間の定めのない雇用契約の場合、「この年俸額に同意してくれなければ辞めてもらう」などと脅かされても、自分が納得できないならば安易に不利益な変更を認めないようにしましょう。
(ツバメ)
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