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2006年5月18日 (木曜日)

日本が空前の好景気だって? 「負け組」ばかりなのに!

一昨日、政府の月例経済報告の後の記者会見で、与謝野経済財政担当相が次のように言ったと報道されました。

「多少の調整局面はやむを得ないが、日本経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は堅調で、企業収益も大変順調」「『いざなぎ』は軽く超えると思っている」(朝日新聞より)

「いざなぎ」とは戦後最長の好景気のことです。政府は「すでに、86年12月から4年3カ月続いたバブル景気を抜いた」ともしているそうです。

あまりにも現実とかけ離れている、政府の認識には驚いてしまいます。

雇用不安と、賃金の大幅減給、社会保障制度の破綻という中で、私たちはいったいどこに「好景気」を見いだせるのでしょうか? 帝国データバンクはこの4月の中小・零細企業の倒産件数が昨年よりも31%増えたと報告しています。

私たち労働組合に寄せられる相談にも、未払い問題、大幅減給問題が多くあります。景気回復など全く感じられません。最近労働者側が少しばかり交渉力が出てきたのは、労働力不足感が強くあるからです(これによってデタラメな労働条件の会社には人が集まらなくなり始めています)。

あのバブル経済が始まった頃ことのことを思い出すと、確かにバブル時代のはじめには、なんとなく世の中に「お金」が溢れはじめました(それが実はバブルだったのですが)。そして、それに伴って暮らし向きが良くなりました(浪費や奢侈をも伴いました)。しかし、いまはその実感などまったくありません。

では、いわゆる勝ち組が景気拡大を謳歌しているのでしょうか?私たちの組合にもマスコミから「格差社会といわれる中で、働く者の勝ち組と負け組の問題を取り上げたい」という取材依頼が多くありますが、実際には労働者のほとんどが「負け組」になっていて取材に応じることができないのです。「勝ち組」など、労働者にはいないのではないのでしょうか(金を儲けた個人は少しはいるようですが)。

このことを良く表したのはシャープの賃上げ問題です。空前の利益を上げながらシャープは35歳の労働者だけに僅かの賃上げを行っただけでした。これは「労働組合のだらしなさ」という問題でもありますが、御用組合労組であれなんであれ、好業績企業の利益が労働者に還元されていないという典型例でもあります。

こう考えてくると、実際の「勝ち組」と、マスコミでいわれるような「勝ち組」(すぐ隣にいるかのような人格を持っている「勝ち組」)という幻想のズレがわかります。

格差社会の向こう側にいる実際の「勝ち組」とは誰なのでしょうか? そういっても良いのは投資ファンド、投機筋、グローバル資本、日本の大企業(の、労働者ではなく大企業組織そのもの)、それに政府の裕福な閣僚・政治家や天下りを繰り返して資産を雪だるま式に増やしていく高級官僚たちではないのでしょうか?しかし、これらは、ほんとうに一部の人であり、また人ではなくてグロバール資本そのものでもあります。

日本は空前の好景気の下で、実際は「負け組」がひしめき合う社会になっているのではないでしょうか?

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